あのグラフィックデザイナーから画家へと転身し、世界的な活躍をみせる横尾忠則の対談集形式の本。横尾忠則とゲストとの対談。あの絵の根底にあるものはこーゆーもんなんだ~と納得。
横尾さんは霊的なものやら魂だとか、そういう超自然的といいますか、思考というよりも感覚で絵を描くアーティスト。激しい色彩と大胆な構図、そしてなんとも言いがたい原初的なパワーをもった作品が印象的。私は超現実主義者で、彼の世界とは正反対のところに生きておる人間でありますが、、娘の横尾美美と霊感の強さを自慢しあってるような場面もあったりで、彼の絵のパワーの所以なるものが見えてきます。対談集なので読みやすい。
メンバーもアート人ばかりでなく豪華。
一部挙げると…
井上陽水(ミュージシャン)・吉本ばなな(小説家)・細野晴臣(ミュージシャン)
瀬戸内寂聴(作家)引田天功(マジシャン)・ 三宅一生(ファッションデザイナー)
ビートたけし(タレント映画監督)・篠山紀信(写真家)・河合隼雄(心理学者)など
ただひとつ注釈をいれておくと、彼のような仕事は本当にほんの一握りのぶっちぎりの才能がないと成功しないもの。いかに自分の内的なものに忠実になれるかが問題で、並みの人間には決してできない芸当。 なんせ私たちは無限に近い『目に見えない鎖にがんじがらめにされている』からであります。
これに興味のある方は『日本語という名のメガネをかけて世界を見る』をご覧ください。
もっと詳しく芸術ウソつかない―横尾忠則対談集をみてみる。