私事ですが、私は勅使河原蒼風が好きです。
彼の作品はほんとうにカッコイイ!!
いけばなというものにも昔から惹かれるところがあります。
この本は、言わずと知れた勅使河原蒼風の作品写真(オールカラー)と本人の簡潔でさらっとしつつも、 心に響く文章で書かれています。
ページごとに本人の作品の写真が掲載されていて、作品集といったほうがいいかもしれません。
この方は、前衛いけばな、彫刻、書、印、油絵、水墨画など幅広いジャンルで表現活動をしてきた作家。 本中にいくつか気になる言葉があったので紹介します。
「時に油絵をかく
意識的に
ねばりにねばってかく
油絵には日本画のような偶然的効果はない
墨のニジミ、カスレ
紙へのシミコミ、紙へのタマリ
日本画は偶然の即興性がある
油絵は必然から必然へ
意思と人工の蓄積」
「私は印を彫る、もっぱら石材である
木に二度ほど彫ったが、そのおもしろくないこと
予定の如く彫れてしまうのだ
石はいい
偶然のカケ、ヒビ
その偶然をあてにし生かすたのしさ
ボンヤリ待っている偶然ではない
ウッカリぶつかる偶然ではない
予定している偶然
もうそれは偶然ではないかもしれない
しかしこの種の偶然が
石印を実に芸術的なものにする」
もっと詳しく勅使河原蒼風 瞬刻の美をみてみる