まず先にここでは「学芸員」と「キュレーター」を区別して考えたいと思う。厳密な意味において外国のキュレーターと日本の学芸員の役割は異なるという主張が多いため。
学芸員とは、敢えて分かりやすく言うと、美術館・博物館などに勤め、その運営において必要となるすべての業務を行う職業。その業務の中には研究・調査、収集・展示普及、保存・管理などがある。対するキュレーターは、展覧会の企画・専門分野の研究を主とし、館全体のマネジメント業務までこなす、学芸員と比して権限が高くまた専門職の様相を呈している。
⇒キュレーター
学芸員は、博物館法という法律で定められた職であり、歴史、民俗、産業、自然科学など美術以外の施設においても存在している。