芸術文化1%制度とは主として公共施設の建設の際にその総工費の1%を芸術・文化の振興のために使おう!という制度のこと。1950年代にフランスで制度化され、その後世界中に広まった。その起源は世界恐慌後の1930年代における芸術家雇用対策といわれる。
特に名称は決まっていないようで「文化の1%システム」「1%制度」などと表記されるようだ。ちなみに英語では「Percent for Art」と言われる。
具体的内容
では一体この1%の資金で何をするかというと、それは各国各制度により相違はあるものの、絵画・彫刻作品の購入、建築空間へのオブジェ・モニュメント・レリーフの設置、などなど。
日本における1%システム
1970年代後半から各地方自治体によって自主的に導入され実施された。しかしながら何らの制度化もしなかったため導入後立ち消えに。そりゃ、かのような事業資金はその時々の懐具合に左右されやすいものだから、法制化でもしないことには継続は不可能である。つまり今の日本にはこのような制度は存在していない状態である。
また日本における「1%制度」は、パブリックアートうんぬんという文脈でよく引き合いに出される言葉。ちなみに実は終戦直後の1947年に法案が提出されていたのだが、実現には至らなかった。