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何度も繰り返しになるが、日本にはアートなんて存在していない。もちろん日本画にはマーケットが存在しているし、 平面系はコレクターが置き場に困ることもないのでまぁなんとか・・・。しかし立体系は完全に死んでいる。 その意味で日本には『絵』を買う行為は稀なれども存在しているが、『アート』を買う行為は存在していない。 購入しているものが芸術性であるならば、それが二次元だろうが三次元だろうが本来は関係ないのだ。
アートマネジメントとは、企業経営におけるマネジメントをアートに導入しようという考え方である。 具体的には『アート』と『社会』をリンクさせることにあり、 その手段がアートマネジメントというわけだ。 具体的には資金確保のノウハウや市場のマーケティング、啓蒙活動や関係する法律の知識などなど。
印象としては企業や大学などでアートマネジメント講座というものを結構よく耳にするのだが、 実際にどのような形で行われており、どういったことを目的としているのかは私は知らない。
しかし、それが現実の世界でどれほど有効に活用され、また効果をあげているのかも不透明だ。 というよりそれを現場で感じたことはない。 つまり2008年現在でも敏腕アートマネジメンター(?)なる人物がうろうろしている様子ほとんどはない。 一つ言えることは、マネジメントできる人間がいない状態で、しかしマネジメントが必要不可欠な日本の現状を考えると、 アーティストが自らマネジメント能力を身につける他にないのだろう。