アート・デザイン・クリエイティブの用語集データベース

アースワーク

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Creative Commons License photo credit: informedmindstravel

アースワークとは1960年代末のアメリカで生まれた自然を素材とする表現様式のこと。別名ランドアートとも言う。1968年のニューヨークはドゥワン・ギャラリーで開催されたグループ展 “Earthworks”により急速に認知された。多額の費用を要するアースワークは次第に金銭的援助者がいなくなっていくとともに衰退した。

百聞は一見にしかず。以下アースワークの代表的な作家とその作品についてあげてみる。場所が特定できるものは地図も載せておいたので興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

アースワークの代表的作家と作品

マイケル・ハイザー(Michael Heizer)作「ダブル・ネガティブ」(Double Negative,1969年)

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Creative Commons License photo credit: Chris Fullmer< “Earthworks展”のメンバーであったマイケル・ハイザーのアースワーク。 ネバダ州のラスベガスの近くの断崖の岩石丘に掘られた、長さ457m(1500フィート)、幅39.1m(30フィート)、深さ15.2m(50フィート)の巨大な溝の作品。
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ウォルター・デ・マリア(Walter De Maria)作「ライトニング・フィールド」(The Lightning Field,1977年)

ウォルター・デ・マリア作「ライトニング・フィールド」雷なし版

音楽家・彫刻家として知られるインスタレーター、ウォルター・デ・マリアのアースワーク。
1.6km×1kmのエリア内に実に400本ものステンレス製のポールを格子状に建てた作品。雷の多発するニューメキシコ州カトロン郡の砂漠のど真ん中に設置された。あえて言うまでもないですね。金属製ポールに雷。雷もまた素材なのである。

ウォルター・デ・マリア作「ライトニング・フィールド」雷なし版


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ジェームズ・タレル(James Turrell)作「ローデン・クレーター」(Roden Craterd,1979年-)

実はまだ完成しておらず制作途中。完成すればアースワーク史上最大規模の大きさを誇ると言われるタレルの「ローデン・クレーター」。アリゾナ州のフラッグスタッフの標高2000mを超えるところにある、およそ40万年前にできた噴火口を素材にした作品。

Wikipediaに詳しいことが載っていたので以下ご参照あれ。

彼の最大の作品でライフワークとなっているのが、『ローデン・クレーター』(Roden Crater)である。このクレーター(噴火口)は、アリゾナ州のフラッグスタッフのはるか郊外、標高2000mを超え空気の透明度の高い高地砂漠地帯(ペインテッド・デザート)にあり、約40万年前にできた。サンフランシスコ火山地帯に位置し、ほぼ円形で縁が高くて美しい直径約300m、高さ約200mの噴火口である。1975年ごろに見つけた後、地主らを説得して購入し、以後1979年から今まで細々と建設作業が続いている。
タレルはクレーターの縁を完全に円形にする土木作業から行い、いずれはこの天然のすりばちを、宇宙のパノラマを眺める巨大な裸眼天文台にする考えを持つ。クレーターの底から空を見るだけで、青空が縁取られドーム状に見える現象が起こるほどのクレーターに、さらに11の地下室と数百mにわたる地下トンネルを掘り、そこを太陽や月など天体の動きにあわせてトンネルからの光が差し込み、様々な光の存在を実感できるような場所になることを意図している。これが完成すれば、ランド・アートの作品としても最大規模のものとなる。via : ジェームズ・タレル – Wikipedia


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でかすぎて、航空写真にもはっきり見えてます。

ロバート・スミッソン (Robert Smithson) 作「スパイラル・ジェティ」(Spiral Jetty,1970年)

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冒頭の写真になりますが、最後にアースワークの代表選手であるロバート・スミッソンのスパイラル・ジェティについて。
6500トンの岩、土砂、塩を使い造られた突堤。ユタ州のグレートソルト湖に設置されているが、湖面の満ち干きにより水没したりするそうだ。いつ観に行くかをきちんと決めないと痛い目にあいますぞ。


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