自在置物(じざいおきもの)とは様々な種類の金属を使って、生物・動物を写実的に作った美術工芸品のこと。その特徴は手足や関節などが可動するところにある。昔のガンプラみたいなもんだろうか。江戸時代中期にその起源を遡ると言われる。
マリア書房より出版された「自在置物」の著者である東京国立博物館の上席研究員である原田一敏氏によれば英語表記では「ARTICULATED ANIMALS」と表されるそうだ。
なるほど、1833年から1843年にかけてイギリスで出版された”Penny cyclopaedia of the Society for the Diffusion of Useful Knowledge”とよばれる百科事典に”ARTICULATED ANIMALS”という記述があった。
実はこの自在置物はあまり世の中に知られておらず、陽の目を見る機会が殆ど無かった。それは明治から昭和にかけての殖産興業政策の一環として、国内の工芸品が大量に海外に流出したためと言われる。
詳しくはマリア書房より出版された「自在置物」を参照して欲しい。
なお写真はWebサイト甲州岩瀧家さんに掲載されていたもの。転載をお願いしたところ快くご承諾頂いた。多謝!!