博報堂が従来のフォントより視認性・可読性の高いユニバーサルデザイン仕様のフォント「つたわるフォント」をつくったそうです。慶應義塾大学との産学協同の産物の模様。
なんだか久しぶりに『ユニバーサルデザイン』なるコトバを耳にしたような気がします。
なんだか一時猫も杓子も口をそろえてたのを『あほかこいつら』なんて思っていました。何もユニバーサルデザインって概念が『あほ』なのではなく、なんらかの啓蒙があると自分でその物事について何も考えることなく飛びついてしまうツクリテのその”態度”が『あほ』なのであります。
どの程度読みやすくまた見やすいのか非常に興味をそそられるところ。ゴシック系、タイポス系、丸ゴシック系、明朝系の15種類が9月中に発売されるそうです。
実際どのようなプロセスの元にフォントの開発をしていったのかも興味深いですね。
「つたわるフォント」の販売と同時に、このフォントを使用した独自ノウハウによる「つたわる広告」をクライアント向けのサービスとして提供を開始するとも。
この『つたわる○○』というコンセプトが、本来デザインが果たすべきだと考えられている『伝える』という役割を放棄して、フォントの可読性だとか視認性をアピールすることで覆い隠そうとしていたとしたら、なんともお粗末なことですが。
伝わるということでいえばこの『つたわる』というコンセプトがなんとも『デザイン』っぽい。
アートの世界だったら『つたわる』なんて絶対に言わないでしょう。『伝える』か『伝わらない』のどっちか。なんとも情緒的というか感傷的というか。
ちなみにわたしは表現というものは絶望的に伝わらないものだ、という認識から造形表現してます。