強烈なタイトルですね~。
「アーティストが作品を売って生活することは不可能」
我ながら恐ろしいタイトルをつけてしまったな。。あえて注意書きをしておきますと、「アーティスト」ってのは「ミュージシャン」のことではありません。よ くミュージシャンのことをアーティストだなんて言ったりしますが、基本的に日本の音楽家は新しい音を作っているわけではないので。。日本にももちろん新し い価値を生み出す音を作っている人たちもいるでしょうが、残念ながらそれを評価できる人がいないのですから、表には出てきませんもんね。。
photo credit: Angela de Marco
そんなわけで今日はファインアートの領域、工芸のお話です。
最近ギャラリーユマニテ東京のギャラリスト土倉さんのお話を伺う機会があったのですが、 その時の氏はためらいなく 「作家で作品売って自立するのは不可能」と。
ユマニテさんは陶芸をよく扱っている印象があるギャラリー。現代美術も当然扱っています。
んな事言われるまでも無く色んな展示見てれば分かることなんだけど、面と向かってギャラリー経営者の口から言われるとやっぱそれなりにテンション下がりますよね。 (あえて注意書きをしておくと、正確にはギャラリーで作品を売って・・・という話だったと思います。) というかじゃあそんなあなたはどうやって食っているのですか?という話になりますよね。
日本にはアートを売買する市場がない
ようするにこれは日本にはアートの市場がないという話なんです。
アートを売買するマーケットが日本には存在していないということ。 まぁこのことはみんなわかってはいるんだけど、教えてはくれないですね。 一部例外として、日本画のマーケットというのは存在しているようです。あまり日本画については良く知りませんが、昔からその保守的な土壌が市場確保にきちんと努力してきたから、なんて聞いたことがあります。
「じゃあ村上隆とか奈良美智とか現代美術のアーティストはどーなんだ?ちゃんと食ってるじゃないか?」
とおっしゃる方もいると思いますが、彼らは日本のマーケットで稼いでいるわけではありません。海外の市場で作品を売っているわけです。日本で販売していてもそれは日本人に向けて売っているのではなくて、海外の人たちに向けて販売しているのです。
もういちど言います。
日本にはアートを売買する市場はありません。
しかし逆に作品をモノとして販売して利益を得るってスタイルが完全に無理って事は・・・それ以外の方法を見つけりゃいいわけです。 そしてそれを実行すればいいのです。
でもやっぱり理想は、自分の作品が色んな人たちの心を強く打って打ってうちまくって、その人たちがその作品を所持してくれて、なおかつその買ってくれるおかげで 作品制作一本に集中できて、さらにイイモンつくるってな生活なわけでして。。
やっぱり今週はなんだかダウナーなわたくし赤井です。