個性あふれる金属の色
ここでは金属の種類を、色別に見ていこうとおもいます。
金属の色っていうのは、絵の具や、塗装の色とは根本的に違うもの。 それは、「光っている色」!!だからです。金属はその高い光の反射率により、周りの風景をも鏡のように映しこみ色を発しているために、絵の具や塗装の色とは全く異なったものなのです。 (ん~。専門的に金属の色について分かりやすくご説明くださる方いらっしゃいましたらご教授ください!!)
赤色の金属-銅
銅
とても柔らかく、加工しやすい。
またとても粘りがある。
そのため叩いて加工するにはもってこい。
一般的には10円玉が銅でできたモノ。これは銅には殺菌作用があるため。ばい菌殺す作用があるのだ!! だから銅でできた花器は花がいつまでもきれいに元気に咲く。 だからプロの花屋さんは銅の花いれを使います。 ガラスじゃやっぱり花の持ちが悪いそうで…
非常に電気を通しやすいので、あらゆる電子機器に使われている。 例えば携帯からパソコン、オーディオ、電話線などなど挙げればきりがない。 今日の情報化社会の一番大事なものである。また朽ちることがない強い耐久性を誇るため、 昔から銅像や、屋根、仏像などに使われてきた。 鉄なんかはさびちゃってぼろぼろになっちゃて崩壊しちゃうけど、 銅は全くそんなことにはならない。
また熱伝導性がとても良いので、やかんやなべ等の調理器具として、プロの料理人に愛されている。 例えば銅鍋で水を沸かすと信じられないくらい「アッ!!」という間にお湯が沸いてしまう。
色に関して…
銅という素材は色んな色味を見せてくれる。 伝統的に化学反応を起こしざまざまな色の表現をしてきた。 たとえば、銅を温泉に入れちゃうときれいに黒光りする。 これは銅が硫化して硫酸銅となったため。
黄色の金属-真鍮
真鍮(しんちゅう)。
銅と亜鉛の合金。 つまり銅の従兄弟みたいなもの。
だから黄銅なんて言ったりもします。
金に似たその色味がとてもきれい。
一般的には5円玉が真鍮でできたモノ。銅よりも硬く安い!!
英語ではbrass。ぶらす。そうそう、金管楽器の演奏集団をブラスバンドって言いますよね?あれは金管楽器が真鍮でできてることに由来します。
銅よりも粘りがないため削って加工するのに適してる。粘りが強い銅だときれいに削れないんですね。粘っちゃう。そのかわり、叩いて加工したりするのには適していません。粘りがなくもろいので、叩くと崩れてしまうから。まあできるはできますが、あまり向かない。
耐食性もあり、建築資材とか、船のスクリューとかに使われてます。
銅よりも安いしね。
白い色の金属
鉄・ステンレス、アルミ、銀、洋白(ニッケルシルバー)
「白い」とひとくくりにしてしまったが、それぞれ微妙に色合いとか違います
まずは鉄。
なにしろ安価で強度がある! だから建物の構造につかわれたり、あらゆる機械や製品に使われます。金属の代名詞かな。ただ対候性が非常に悪いので強力な塗装やらメッキやらを施さないと使えません。 まあそこを我々アートの側から使うときはわざとさびさせたりして使います。どうせ何をしてもさびるわけだし、とても美しいぞ!!鉄さび。
お次はステンレス。
鉄にクロムとニッケルを混ぜてさびにくくした鉄の一種(合金)。
合金全般に言えることですがその配合の割合で当然性質が変わってきます。
加工するには非常に硬い。鉄とは比べられないくらい値段が張ります。
アルミ。
めちゃくちゃ軽くて耐久性もあり安い。 ただその分金属っぽさはなく、造形上安っぽく見える。
光沢が美しくないんですね。 アルミは加工がしやすい素材です。身近なものでは薬の包装材や1円玉。熱には弱いので、熱を加えてがんがん叩いて加工するみたいなことはしません。
銀
皆さんご存知の通りの希金属。 電気伝導率(電気の通りやすさ)熱伝導率(熱の通しやすさ)光の反射率は、いずれも金属中で最大。だからうつくしい…。 そしてとてもやわらかい。
そう、このやわらかいという性質のため、銅を混ぜることで強度を確保する。アクセサリーなどの以下の表記はこの銀と銅の配合比率を示している。 傷ついちゃうんですね。
- Silver900 (SV900):コインシルバー
- Silver925 (SV925):スターリングシルバー
- Silver950 (SV950):ブリタニアシルバー
- Silver1000 (SV1000):純銀、ピュアシルバー
洋白
またの名をニッケルシルバー。
その名の通り、シルバーに似ている合金。 わたくしの実感だとちょいと黄色みがかってるシルバーみたいな印象。 というよりも、酸化すると黄色みがかるといったほうが正解かも。
当然空気中に放置しておくと、なんでも酸化します。 洋白の場合それが黄色っぽくなるので、ちょいと黄色っぽい白色みたいなことになるのだとおもわれ。