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【抗えヌ「重ナリ」、それヲ以ッテぞ虚ケたる。】

制作年−2005-2006
銅板
h1950×400×400(mm)
h2460×480×480(mm)
作家蔵
卒制作品


■statement

省みられることのなかった絞り技法を再検証すること
それはすなわち現実を疑い分析することで
手仕事による金属造形の新たな形式を模索すること

現実とはモダニズム造形であり、機械産業であり、
大量消費社会であったりする。
それらを絞りという枠の中で見つめなおし、
自分の中でその接点を思考することで
これからの時代の金属造形を考え自分なりの回答を提示する。
そこに見出したものは、
この現実に根ざしつつも(工業用極薄銅板を使いつつも)
自然生成原理、すなわち小さな力の無限積層が形を生成する方法による手仕事の造形だった。

木は内部細胞から死に至り始め、
そのまわりに新たな細胞層が形成され成長していく。
樹皮の形態とは個々の細胞の成長構造による生成結果である。

山から流れる水は小石などの障害物を避けるようにして進む。
しかし流水の勢いは本来の方向を保とうとしカーブの外側へと向かう。
やがて表面の水は川岸をさらい、
陸地を浸食して曲がりの大きなものになってくる。
底のほうではカーブの外側から内側へと流れる水の動きが自然と起こり始め、さらわれた土砂は内側へと積もる。そしてさらに川の蛇行は大きく激しいものとなってくる。

鍛金、絞りにおける幾千回もの金槌の振り下ろしによる形態の変遷に、私はこの自然生成原理を感じた。これは工業生産物に自然生成原理を適用した結果なのだ。

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