アートの視点で世界を見る
mailakai tarotextgalleryhome

アートの視点トップへ

アート×現場コンテンツメニュー

赤井太郎略歴
アートを応援してくださるスポンサーを募集中です

【工芸家を虫食むアイツラ】

(05.09.27)

やられました…。そうです、工芸家の天敵とも言うべき”漆かぶれ”です。
なにやら右手首あたりにアブにでも刺されたような痕があるのには気づいておったのですが、次第に水泡状の出来物が現れて、なーんかいやな予感が…と。あまりどころか、足首の骨にひびがはいっても病院に行かない私ですが、虫の知らせとでも言いましょうか?今朝一番で皮膚科に行ってまいりました。

医者の第一声は「こりゃあ漆だね!!はははー」(若干笑っていたような・・・)
思い返してみればさかのぼる事2週間前、友人の作品搬入を手伝ったのでありますが、そやつの作品、漆の焼付けを施してありました。推測するにその漆が完全に焼ききれてなかったんでしょうね…。

さて漆といえばその尋常でない耐久性と、見た目の美しさで工芸素材としては非常にポピュラーで、色んな造形の可能性を感じさせてくれます。しかし同時に、「美しい花にはトゲ」の格言にもれることなく接触性皮膚炎という厄介なおまけもついてきちゃう。私が発症したのはその搬入の日の一週間後位で、その医者曰く、漆かぶれは症状として現れるのが非常に遅いそうです。(ちなみにわたくしは錠剤と、副腎皮質ホルモン剤処方されました)

成分としてはフェノール性化合物のウルシオール(urushiol)←コイツがかぶれの原因、ハイドロウルシオールの他、マンニトール、ゴム質を含むものとされ、漆の種類によっても違いがあるそうです。

面白いのは、漆は乾燥・硬化するためには酸素との接触が必須であるらしいが、高湿度であるほど乾燥・硬化が速くなるそうである。湿度が高いほど乾燥しやすいとは全く理解できないが…。なお高温の方が乾燥は速くなるが、高温になりすぎると表面性状・色合い・透明性に不良が生じる。乾燥・硬化して完成した漆器製品表面には、微量の未反応urushiolが残存しているため、漆器製品によるかぶれが報告されている。ただし、高温で乾燥した物ほど、残存urushiol は減少しており、かぶれは生じ難いということです。

漆かぶれはヒドイと内臓まで炎症を起こしたり、肛門まで腫れ上がるそうであります。
考えただけでもぞっとしますな。しかしあれほど面白い使えそうな素材はないのに…。美しいものにはトゲか…。残念。私はどうやらイイ女には縁のない男のようでありました。

アート×現場