Survival in Spain – 異国ですべてを失った時

Survival in Spain – 異国ですべてを失った時

  • 投稿日時 || 2007年11月13日

10月の末からおよそ半月ほどヨーロッパをふらふらしてきました。アイルランド、ドイツ、イタリア、スペインを駆け足で。とてもエキサイティングで楽しい充実した旅行でしたが、最後の訪問国スペインはバルセロナに着いたとたんにやられました。スリです。

夜中のバスステーションでスリ被害

夜中の11時位にバスでバルセロナのバスステーション(EstaciodelNord)に降り立った直後のこと。バック一式、うちパスポート、財布、カメラ、オーディオとあらゆる貴重品を盗まれました。異国の地にてひとり、それも英語のほとんど通じないスペインで真夜中にあらゆる対処を迫られたことは、わたしのようなオチコボレにとってサバイバル以外の何者でもありません。

写真
Creative Commons License photo credit: niky81

典型的な手法でしょうね。バスを降りてすぐ私は荷物を整理しました。すると一人のアラブ系の男が私に声をかけてきました。ほんの3秒ほど彼のほうに目をやっている隙にもう一人の人間にすべてを持っていかれました。それに気づいた私は重い荷物を持ってあたりを駆けずり回り、ようやく犯人を探し出しました。問いただしたはいいものの、その男は私に声をかけてきたほうの男でありまして盗んだほうのヤツじゃないんですね。

バッグの中身をここで今すぐ見せろ!!

と言ってはみたもののまったく応じないその男。(まぁ向こうもプロですからね、応じるわけなし)とりあえずその場を離れ、近くにいた現地の人間にポリスステーションの場所を聞きそこへと走りました。

『今そこのバスステーションでバッグをやられた!!グルのヤツがそこにいるから早く来てくれ!!』着くなり私は警官にそういった。まぁ当たり前ですけど。。『Hurryup!Hurryup!』後で警察署で出会ったカナディアンの黒人のおっさんと話していても思ったことなのですが、わたしたち外国の人間に対して警察はとても冷たい。基本的に何もしてくれやしません。急いでくれと何度も駆り立てるにも関わらず、かれらの行動は遅遅としてまったく急ぐ気配もありゃしません。結局に職質かけてもらいましたが、そいつが持ってるわけもなく。。

とりあえずわたくしはポリスステーションに戻った。その日の宿泊先は予約しておいたので、とりあえずそこに電話をかけ事情を説明し遅れることを伝えた。

その後私はパトカーに乗り別の署に行ってレポートを書くよう言われた。この時点で真夜中の一時。ヨーロッパの人々は夜はすぐに寝ちゃいますよね。調書を待つ間、次から次へと盗難にあったやつらが入ってくる。みーんな外国人です。(スペイン人じゃないってことね)

バルセロナで一番有名なrambla通り
Creative Commons License photo credit: ~ l i t t l e F I R E ~

警察はあたたかい声なんてかけちゃくれない。その前にスペイン人のほとんどは英語をろくに話せない。びっくりするくらい英語を話せるやつがいないのです。(私だってぜんぜん話せるわけじゃないがそれ以上…、唯一話せたのは、飛行機で隣にいたスペイン人の女の子くらいだったなぁ)

次から次へと警察署に入ってくる外国人

となると待っているその間、盗まれた私たちどうしは(みな一人モノでしたから、今までしゃべる相手もなく、悔しさと心細さでいっぱいで誰かと話したくてしょうがない連中ですからすぐになかよしこよしです)

『お前は何をやられた?』
『どこから来た?』
『盗んだやつらはどんなヤツだ?』
『今日のホテルはどうする?』
みたいな会話が署の中に悲しく響くことになる。
(スペインに来てるやつらは皆英語が達者でしたね。)

ようやくの思いで調書を書き終え、ホテルに向かわなきゃならないが着いたばかりのバルサの地。右も左もわからない上に、パトカーで連れてこられたもんだからここがどこなのか見当もつかない。そう警官に言うと地図を取り出し今いる場所を教えてくれました。そこから1時間くらい歩き回っただろうか。そう教えてくれただけ。ちょっとくらい連れて行ってくれてもいいじゃないか。と思うは私だけ?

スペインのHostalはとてもわかりずらい。看板が出ているわけでもないしひとつの建物が宿発施設になっているわけでもない。雑居ビルみたいななかの各フロアにいろんなHostalがはいっていて外からみてもまったくわからないのであります。

まして夜中の真っ暗闇でさがすにはほんとに酷。まぁいろんなやつに道を聞きながら(幸いやさしい人間はどの国にもいるものです)ようやくHostalについたのは午前4時近かった。

もうのどはカラカラ。
大体ヨーロッパでは8時過ぎると店は閉まっちまう。
飲むものもなく、飯を食う気にもならず、
5畳ほどのその部屋でわたしはようやく休息につくことができました。

スリにあったらどうすべきか?

写真
Creative Commons License photo credit: borkur.net

私は終始体のすべての力が抜けそうになっていました。
気を抜いたら座り込んでしまうような状態だった。
そりゃあショックがデカかったからね。
この旅のために買ったあらゆるものと今まで撮り続けていた旅の思い出のすべてを一瞬にして失ってしまいましたから。

でも不思議なものでこの日、私は決して座り込んだりしなかった。

この日私を一度も座り込ませることなく、重い荷物を持ってあたりを全力で走り回らせ、言葉の全く通じない人々とコミュニケーションさせ続けたのはこれがサバイバルだったからであります。

だれも助けちゃくれない。
だれも自分の代わりにしゃべってくれやしない。
だれも自分の代わりに動いちゃくれない。
それが分かっていたからこそ考える間もなく、ふさぎこむ間もなく
私を動かし続けたのであります。

これが日本で起こったならそれはサバイバルとは言わないでしょう。
でも異国の地でひとり、
それも運の悪いことに真夜中に着いたばかりで
英語のろくに通じないようなところで起こっちゃ
サバイバルとお呼びするほかない。
“何もしない”は死を意味する。
まぁ当たり前のことだけど。

パスポートは再発行すればいい。
カメラは買い換えればいい。
盗られた金は稼げばいい。

でも思い出の詰まった写真と
旅先で知り合った人たちの連絡先は決して返ってはこない。。
それだけがなにより悔しく、とても切ない。

なんともステキな思い出をくれたあのアラブ人には
今度会ったら一体何をお見舞いしてやろうかなと今はわくわくしながら妄想しておる最中であります。

海外旅行保険付帯クレジットカードを契約しろ

(追記)
幸いなことに契約していたクレジットカードの海外旅行保険が下りて幾らかは戻ってきました。
旅行に行く前、いろいろと調べに調べまわって、海外旅行保険付帯の補償金額の大きなカードを2つ契約していたわけです。

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そんなわけで海外旅行保険の付帯している年会費無料で保証金額の大きい、とりあえずここは外せないおすすめのカードを紹介しておきます。みなさんお気をつけあそばせ。

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